kinoko_gwc’s blog

文才ねぇんだわ

実家帰省したらヤバかった話

先日、約半年ぶりに千葉の実家へ帰省した。長い自粛期間、東京で暮らすのはなかなか心身共に応えた。その期間に溜まった小さな愚痴や、笑い話を家族に直接話したくて不安はあるものの、多少は楽しみな気持ちで帰省した。

 

 すると、まるで実家は別の家のようだった。

(補足をしておくと、私の両親は再婚し、お互い連れ子が2人ずついる。しかしマンション内別居をしているため今父方と母方の家族で別々に暮らしている。)

ひとり暮らしを始めたため私の部屋がなくなったのは聞いていたが、かつての私の部屋は足の踏み場のないガラクタ置き場になっていた。私は綺麗好きなので、実家時代は自分の部屋も綺麗にしていたし、気になればリビングを片付けたりしていた。

しかしながら現在の家全体は荒んでいた。冷蔵庫には使いきれなくて腐った食材が詰まっており、水回りは汚かった。基本的にどこに何があるのかさっぱりわからない状態で、かつて私が住んでいた家だとは思えなかった。

 

 この家の管理者は基本的に母である。母の変化は自粛期間でハッキリと分かるようになっていた。今まで母は外に出て忙しく、政治等にはあまり関心のない(ように見えた)性質だった。都内暮らしのわたしにはあまり連絡もよこさなかったし、それでも私は平気だった。

 しかしコロナ禍に、徐々に連絡の頻度が増えてきたのだ。最初は「どう?元気してる?」というような気軽な世間話だったのだが、ある日突然「米中戦争が起こる前に貴方だけでも海外へ逃亡させてあげなきゃね」と電話で言われた。あまりの唐突さに何を言っているのかさっぱり分からなかった。しかしよくよく話を聞くとこういう事だそうだ。

 現在米中関係が拗れているため、遅かれ早かれ米中戦争が勃発する。そしたら日本は必ず巻き込まれて被害が出る。だから英語の出来る私だけでも海外へ逃亡させるべきである。その他にも、中国の陰謀論だとか反ワクチン派であるとか、女系天皇に反対であるとかそのようなことばかり聞かされた。コロナ禍で情報を集め過ぎて、何を信じれば良いのか分からなくなってしまったのだろうか。

国際問題より以前にうちは今家計が危ないのに、森を見て木を見ずというか…目の前の重要な問題から目を逸らしているとしか思えないのだ。

 

私は根拠が明確ではない胡散臭い話が嫌いなので、その情報の出所を聞いた。すると、都合の悪い話になると勝手に耳が閉じてしまうようで全く別の話にそらされてしまった。

正直悲しかった。

Twitterにいる犬アイコン長文bioの胡散臭いアカウントの中の人って、こんな感じなんだな。

かつては私の話をよく聞き、笑顔の多かった母が今ではへの字口でワクチン賛成派や女系天皇派の悪口を言い、私の意見には耳を閉じる人になっていた。

実の親が偏見にまみれた人間になる軌跡を目の当たりにした私の気持ちを察して欲しい。

 

しかし今の父親の方はまだまともである。母の意見に世論や研究論文などを参考にしながら中立的に、しかしうまく反論している。残念ながら全く効果はないようだが。

 

他にも金を徴収されたり、服を借りパクされたり、この人のツイートや本をよく読んでおけなどの命令が下りた。都内で10月に小池とトランプに対するデモが起きるから実家にずっと居た方がいい…などと、もう詳細を書くのも疲れた。

 

彼女が彼女なりに私を愛して、心配してくれているのは分かるのだが正直もう帰省したくない。顔も見るとつらくなる。私がひとり暮らしをしたから、同性の家族がいなくなったことの寂しさが彼女を蝕んだのか?でも元々宗教とか変な壺とか信じやすい性格だったから治らないのか?もう色々考え過ぎておかしくなりそう。

 

私が中学生までは家庭環境が最悪で、暗黒の時代があった。それから徐々に軌道修正して、暫くは安定していたはずだった。しかし今再び家族離散の危機が到来している。確実に両親や祖父母たちの相互の信頼が損なわれ、怪しい雲行きとなっているのを感じる。

 

どうすればいいですか。