kinoko_gwc’s blog

文才ねぇんだわ

短歌について①

お久しぶりです。2年ほど前からゆるりと短歌を好きになり、今は歌人の個展に通ったり自分でちょくちょく作品を作るようになりました。

到底世に出せるような代物じゃないけど、歌を詠むことは自分の過去を肯定したり、未来に対する不安をぶつけたりといった一種のカタルシスを得ることのできる行為だと思いました。短歌作りや作曲、絵画のような自己表現だけではなく、映画や小説、ゲームなどから受け取るカタルシスも多いと思いますが、たまたま短歌という表現方法が私の感性にぴったりとはまりました。

 

今の時代に短歌?そもそも短歌ってなんだっけ?と思う人も多いと思います。実際短歌を周りでやっている人は少ないし、それゆえになんだか難しそうな趣味というイメージもついている気がします。

でもやっていることはTwitterと似たような感じです。140字という字数制限の中でいかに考えを書くか、と同じように5・7・5・7・7の31音の中で作っていくだけです。

 

ただやはり私たちが普段使っている言葉の語数では明らかに伝え切れないものが多いです。短歌のいいところは31音の外にある情景や経緯、作り手の意図は読み手の想像力に任せられるところです。31音の中が狭いからこそ外側に余白ができ、読み手によって何通りもの解釈が生まれます。その余白が好きだから私は短歌が好きです。

 

私が好きな短歌は現代短歌です。口語で書かれているため読みやすいことは勿論ですが、現代の社会問題や文化といったテーマに共感を得やすく、読み手と作り手の間の共通観念が多いために理解しやすいです。

古今集百人一首などに編纂されている短歌は、現代でも丁重に保管され、今でも読まれているくらいの名作ばかりです。しかしながら当然、彼らが見ていた風景は今の私たちの見ている日本の景色とは全く異なります。また、男女の文化や伝統など私たちが知らない事項も多くあるため、ひとつの歌を詠みとくには多くの知識と膨大な時間がかかるはずです。それもそれで古代、近代短歌の魅力ではあるのですが、初心者には現代短歌が手頃で良いと思います。

 

さて、気が向いたら次はわたしの好きな現代歌人と作品を紹介していきたいと思います。